
「Piglicious」 2018 Mixed Media
"Pig” と “Delicious” をかけた造語 ” Piglicious ” を 作品名としています。「豚は美味しいんです。」という意味を込めたタイトル名です。 昨今では豚のペットの人気がインスタ映えとしてもとても効果があるように急上昇しています。食肉とされず愛でられ幸せに暮らす豚ちゃんがいる一方、生まれてから半年の間に太った豚の仲間がぎゅうぎゅうにいる檻に入れられ、ストレスいっぱいで90kgの体重増加をして気づいたら出荷場にいて、さばかれていく食肉用の豚さんがいます。 食肉の豚が飼育され出荷されていくことを見てきた作者にとっては、まるでペットの 豚ちゃんが夢の中にいる存在で、食肉の豚さんが現実の存在として感じられます。 このような夢と現実をテーマとして作品としました。
アンリ・ルソーの「夢」という絵画作品が1910年に制作されました。この作品には、 赤い寝椅子に横たわる女性ヤドヴィガ(架空の人物)が見ている熱帯の夢が描かれ、 ルソー自身が見ている夢の絵です。
夢
ヤドヴィガは気持ちのよい眠りの中に 静かに眠り込み 考え深げな蛇使いが奏でる ミュゼットの音を聞いていた その間 月は映していた 花々や、緑かがった木々の上に 笛の陽気な調べに 耳を傾ける茶色の蛇たち
詩参照: ルソー,アンリ(2015)「アンリ・ルソー【自作を語る画文集】楽園の夢」(藤田尊潮訳)(株)八坂書房 P105 より
この夢の中に誘われるような詩は、ルソーが第26回アンデパンダン展出品時に作品に添えた銘文です。この作品を制作された年、ルソーは永眠されました。夢の中にいるような永遠という「生」を表現しているように見えますが、ルソーは自身の「死」という現実をこの作品に表現しているように作者は感じました。 夢/生と現実/死を表現したルソーの「夢」をオマージュし、今回の作品 「Piglicious」を制作しました。 花々や木々、月の光の中に戯れ愛でられる豚ちゃんをメインに配置し、食肉のために屠殺されていった豚の魂として、大きめの豚の頭部と黒めの豚、天に昇っていく豚を配置しました。 そして、赤いソファにはご高覧頂いている方に横たわって頂き、ヤドヴィガに扮して頂きます。鑑賞者が作品の一部となると作品が成立します。鑑賞者がお肉を食される消費者という設定(ベジタリアンの方などいらっしゃいますのであくまで作品の 想定です)、愛でられる豚ちゃんをじっと見つめ、現実の存在が夢の存在を見つめます。
撮影 : 武石早代 モデル : 永濱佑子 設営協力:阿片陽介、斎藤太一
主催:筑波大学芸術系











ドローイング
「小野養豚ん展 」ギャラリーAPA(愛知) 2017
「すぴー…すぴー…すぴー…」
筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(ⅢS) 2015年
Photo:太田拓実
さいたまトリエンナーレプロジェクト
「回遊美術館Ⅲ」2016年 埼玉県立近代美術館
さいたまトリエンナーレプロジェクト SMF学校
小野養豚ん食堂展示 2016年
小野養豚ん食堂展示 2016年
市民会館おおみや旧地下食堂(埼玉)
「ART SESSION TSUKUBA 2015展 磁場—地場」
平沢管衙遺跡 (茨城)
「中之条ビエンナーレ2015」旧五反田小学校(群馬)
「31536000分の1のいま Part 1」ギャラリイK (東京) 2014
「小野養豚ん」ギャラリーAPA (愛知) 個展 2013

サイズ:D200×W500×H250mm
制作年:2012
筑波大学付属病院 (茨城)
「ART SESSION TSUKUBA 2015展 磁場—地場」
研究学園駅 (茨城)

1体:D50×W80×H60cm 2009
Photo:早川宏一 ギャラリイK (東京)


素材:パラフィンワックス
D1200×W240×H250 cm 40ft ドライコンテナ設置
2007

1体:D450×W1200×H450mm
2006
Photo :Seiji Toyonaga

素材:ポリエステル樹脂
サイズ:D600×W500×H600 mm
2002
Photo : 世利